今回のテーマは
「伊根湾で一番高い山ムクジブタイに登り伊根浦の昭和の厳しい農業を振り返る」
です。
伊根浦といえば、舟屋。こんな舟屋が立ち並びます。昔は「舟納屋」と書いたそうです
伊根町の中でも伊根湾に面した伊根地区(伊根浦)は、海のすぐ後ろが山になっており、
朝妻地区、本庄地区、筒川地区に比べて平地がとても少ない地区です。
中でも耳鼻(ニビ)というあたりは土地が少なく、
山を開墾し、堆肥を担いで運んで畑を耕しておられたそうです。
耳鼻の赤灯台。遠くからもよく見えます。左の小山が青島です。
案内の方を先頭に、ムクジブタイへ出発!
慈眼寺(じげんじ)さんの横から登りました。
このお寺の階段の登るのも結構しんどかったのですが・・。
お寺の横から山へ入りました。
少し行くと「あきばさん」という小さな祠がありました。
道は落ち葉や木の枝でいっぱいで、ですが確かに人が歩いていた形跡がありました。
案内の人も、「あれ?こっちだった?」「あ、ショートカットしてしまったかな^^;」と言いながら、
木々の間を連れて行ってくれました。
急な斜面で、足場もよくないところが多く、汗をかきながら歩きました。
昔の人はこんなところを堆肥を担いで上り下りしておられたのでしょうか・・
その苦労がしのばれました。
山を歩いていると、ところどころ少し開けたところがあり、
畑があった場所だと案内の方が話してくださいました。
今では木が生えてしまっていますが、畑だった場所です
山道は更に続き、奥へ奥へ。
途中、案内の方がすごく大きなイノシシの影を発見・・!
一行に緊張が走ります。
幸い、イノシシはどこかへ行ってしまったようでした。
倒木などを乗り越え、かいくぐりながら歩いていくこと約1時間・・
頂上へ到達!
木々の間からは、海が見えます!
大島さん・小島さんと呼ばれている、冠島・沓島も見えました!
冠島です。オオミズナギドリが住んでいます
風は涼しく、疲れた体を労わってくれました。
「ムクジ」というのはコブダイのことで、
突起している岬の形がコブダイの頭に似ているからそんな名前になったと話しておられました。
それがいつの間にか「ムクジュ」「ムフジュ」とも呼ばれるようになったそうです。
ここは伊根湾の内海も外海も見渡せる場所で、
戦争中は軍の通信基地のようなものもあったそうです。
その跡である木製の電柱がありましたが、雷に打たれて真っ二つになっていました。
また、外海に面しているので、昔は朝鮮半島の舟もよく来ていたそうです。
この地に残る「カロビ」などの地名は、違うかもしれませんがそんな名残ではないかと思わせるような響きです。
カロビ古墳(5世紀)、大浦中尾古墳(6世紀)なども見つかっており、歴史的にも面白そうな地域です。
辺りを見回していると、壊れた木製の桶が見つかりました。
これに水を溜めて、作物にお水をあげていたのですね。
それなりに体力はあるであろう私たち一行も、何度も休憩しながら、足を滑らせながら登ってきたのです。
ここを女性も、重い肥やしや農具を持って一生懸命畑を作っておられたかと思うと、
その苦労はいかばかりか・・
本当に農地が少なく、大変な苦労をして農作物を作っておられたことが分かりました。
昔はもう少し開けていただろう空を見上げ、先人の苦労に思いを馳せた1日でした。
「わが町歩き」の企画はこれからも続きます。
第4回は、伊根湾の入口に浮かぶ「青島」探索です。
この島は漁業や神事など、さまざまな文化の根ざす無人島です。
10月14日に開催されるそうです。
すごく面白そうです^^
詳しくはこちら↓↓
伊根浦ゆっくり観光「わが町歩き」の実施について
http://www.town.ine.kyoto.jp/pub_rela/chiikiseibi/shoko_kanko/slowly_Sightseeing/slowly_Sightseeing.html
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